愛媛県繊維染色工業組合

作業工程

作業工程

環境への配慮と
新エネルギー活用への取り組み

オーガニック製品にも対応する新糊剤について

 当組合サイジング事業で使われる綿糸用の糊剤は、これまでも環境に配慮した天然原料を中心に使っていましたが、このたびオーガニック製品の国際基準であるGOTSの認証を受けた糊剤へ転換いたしました。これまで以上に持続的な社会の実現に貢献できる加工方法により、安心安全な製品をお届けします。

 なお、他にも廃棄綿クズから作るCNF(セルロースナノファイバー)を応用するオンリーワンの糊付け技術も完成していますので、タオル製造だけに限らず、今後も自然環境へのアプローチを続けていきます。

リサイクルボビン

 染色加工をするために必要なボビン。染色工場では、毎日数千個のボビンに糸を巻いて加工しています。これまでは、劣化に伴うワレや傷があれば廃棄されていましたが、その廃棄されるボビンを粉砕し、再生ボビンの原料として活用する取り組みを始めました。

壊れて廃棄されるボビン

壊れて廃棄されるボビン

リサイクルボビン

リサイクルボビン

 この取り組みにより、従来は廃棄されていたボビンを資源として再活用できるようになり、限りある資源を有効活用することが可能になりました。環境に優しく、持続可能なものづくりの一環として、これからも廃棄物の削減と環境負荷の軽減を目指して挑戦を続けてまいります。

色綿紙irowatagami

染色工場から生まれるエコフレンドリーなリサイクルペーパー

 愛媛県繊維染色工業組合では、地球環境に配慮した新しい取り組みをはじめています。そのひとつが、タオルの染色加工の工程で発生する綿くずを回収し、紙の材料として再利用することです。

色綿紙

色綿紙

 組合企業では、品質の良い今治タオルなどに使われる綿糸を染色しています。染色加工工程で発生する綿くずは、1社あたり1日10~20kgもの量にのぼります。この大量の綿くずは、これまで再利用されず廃棄されていました。

 そこで、製紙メーカーの協力を得て、廃棄予定の綿くずを紙原料にアップサイクルすることに取り組みました。試作を繰り返し、環境に優しいリサイクルペーパー「色綿紙」が誕生。配合する繊維が異なることで表情豊かな色調や風合いに仕上がりました。

 製造工程では従来の木材パルプを使用しないことで、大幅な二酸化炭素排出削減と自然素材の節約も実現されています。

原料となる綿くず

原料となる綿くず

封筒

封筒

チラシ

チラシ

メッセージカード

メッセージカード

 しっかり丈夫で環境にもやさしい色綿紙。よく見ると色とりどりの綿の繊維でてきています。色綿紙は、封筒やチラシのほかに、消しゴムハンコを押してメッセージカードにしたり、イラストを描いたり、書道に使ったりなど、用途が広がってきています。今後、さまざまな用途での活用を検討してまいります。

色綿紙 アニメーション動画

サイジング事業に使用する重油の天然ガス化

最新ガスボイラー

最新ガスボイラー

 サイジング事業に使用している重油の天然ガス化は、長年に亘って懸案であった近隣地域との塵埃問題の解消に大きく寄与しており、排ガスや騒音問題をも含めた新エネルギーの活用は、多大な成果をみています。

太陽光発電のエネルギー活用

太陽光発電のエネルギー活用

平成26年度 38,200kWhを売電

 クリーンエネルギー対策の一環として、工場の屋根に約32kWの太陽光パネルを設置し、当面は売電を目的にしているものの、将来の電力不足問題やCO²削減などへの対応を考えています。